2022年07月05日01:51キンタイズム42
アメリカについて記します。
以前流れが変わり、ロシアはすでに負けが確定していると述べたが、なかなか戦争が終結しない。
すでにロシアは、兵力・経済・国内政治・外交と多方面においてガタガタで、統率力が低下中のプーチン氏に国民もそうだが、軍内部にも不満が募っている。
ロシアは近いうちに外貨が底をつき、経済制裁により厳しい状況の中、追加制裁で頼みの金塊が使えなくなり、デフォルトすることになる。
すると、ルーブルは紙くずとなり一気にハイパーインフレが起こり国民の生活は更に困窮を極めることになる。
そうなれば国民の不満は頂点に達し、打倒プーチン政権や軍事クーデターの動きが出てくるかもしれない。
さらにロシアは、ガスの供給がうまくいかなくなる。
今後、重要部品の入手が出来ずガスや石油の採掘やパイプラインの維持が出来なくなるはずだ。
他にも自動車をはじめ、各産業の設備が稼働しなくなり、更に必要な部品すら入手困難になり、産業界は衰退の一途をたどることになる。


さて前置きが長くなりましたが、アメリカの思惑について記そうと思います。
結論から述べると、アメリカは現状況を非常に良いと判断している。
今の現状は、アメリカの国益、世界戦略にとって都合が良いからだ。
アメリカが本気でこの戦争を終わらせようとするのであれば、派兵せずとも現状よりも攻撃力の高い兵器をウクライナに提供し、ロシア本土を攻撃させたり、NATOに軽く軍事介入させるよう仕向ければ済む話である。
ではなぜそうしないのか?
それにはいくつか理由がある。
まずは、このままの状況が続けば、ロシアの国力(軍事力・経済力・外交力等)が確実に弱体化する事。
これにより、中国への対応もしやすくなりアメリカの覇権につながる。
次にアメリカ経済の利点もある。
ロシアがコケればアメリカのシェールガスの価値がさらに高くなる。
それだけではない。
ウクライナに派兵せず、米兵の血を一滴も流さずに、ウクライナに武器を提供し戦争が長期戦になる事でロシアをトコトン弱体化できるメリットは実に大きい。
しかもアメリカの軍産複合体は笑いが止まらない。
ご存知の通り、ジャベリンをはじめアメリカの武器がロシアの部隊を撃破し続け、その性能の高さや利便性などが全世界に証明された。
これはアメリカにとって大きな宣伝になっている。
しかもEU諸国でもウクライナに武器提供していて、更に自国の防衛の為に軍備強化が行われることは必至である。
アメリカは不景気と言われているが、コロナのワクチンで大儲けし、今度はシェールガスと軍事産業で数年後大きく経済復活するはずである。
ウクライナへの大規模な武器提供も米兵器の宣伝費と思えば安いものである。
アメリカは、ロシアの相対的な現状とウクライナ軍の能力を見極め、ある程度長引かせることに方針転換したのではないかと推察します。
アメリカは血を流さず、ロシアを弱体化させ、自国の経済復活と世界への影響力を増大させることができるという事だ。
これからアメリカの軍事産業は日本を始めEU、そしてアジアに対して商売がやりやすくなる。
この不景気の中、各国は軍事予算を増大せざるを得ない状況になっている。
これも戦争が長引いており、NATOとロシアのにらみ合いが続いているからこそであり、EU諸国の緊張感が高まり続けることはアメリカにとってチャンスになるというわけである。
そういう見方を加味すると、一連の流れにおいて度々ロシアに対して引くに引けない状況を作っている節もあるように見える。
バイデン政権は、支持率低下中であるが、裏ではオバマ氏や軍産複合体が影響を与えており逆らえない状況だと思う。
アメリカとしては、ロシアをデフォルトさせ、徹底的に弱体化させ、出来ればクーデター等で自滅するか、プーチン氏を失脚させ政権交代後に白旗をあげさせるシナリオとギリギリまで戦争を長期化させるシナリオを想定している。
ロシアを敗戦国にして、二度と国際社会に逆らえない様、弱体化させるはずだ。
ロシアの天然資源は各国の管理の元、損害補償にあてられ、領土は割譲され、周辺国は昔の領土を取り戻す。
アメリカがどのような関与をして行くのか実に興味深い。
とりあえず、近い将来起こるであろうロシアのデフォルトに対する対応と各国の動きを注視しておきたい。
日本には、もっとしたたかに、しっかりとして欲しいものだ。
参院選の行方も気になるなぁ!






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